「部落差別解消推進法」を受けて 学校教育での対応ガイドライン

「部落差別解消推進法」を受けて 学校教育での対応ガイドライン

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Ⅰ 「法及び附帯決議」の正確な理解をすすめましょう

1.国会論議で明らかになった法律の内容

・部落差別を定義した条文がありません。

・施策は、相談、教育啓発、実態調査の3つのみ。

・特別対策事業で生じた問題は繰り返しません。

・地域や対象者を特定することはありません。

・運用や配慮事項について示した「附帯決議」があります。

・地域の実情に応じて取り組むとされています。

2.「附帯決議」は判例や過去の審議会文書を踏まえています

 「過去の民間運動団体の行き過ぎた言動等、部落差別の解消を阻害していた要因」「当該教育及び啓発により新たな差別を生むことがないように留意」「その内容、手法等に配慮」など、附帯決議の指摘はこれまでの判例や特別対策当時の審議会意見具申、政府文書にもとづいています。「法」の国会審議では具体的に説明されています。

3.「法」と「附帯決議」は一体のもの

 文科省は「法及び附帯決議」の周知を通知しています。附帯決議を省略すれば法の趣旨を正しく理解することにはなりません。

4.附帯決議の内容について教職員の共通理解を

 「法」をめぐる国会審議においてどんな議論がなされ、附帯決議がまとめられたのか、説明を求めましょう。

 国会論議で示された公式の法解釈や附帯決議についてきちんと共通理解しましょう。

 学校という公共の組織では、私的な理解ではなく公式の解釈で議論することが求められます。

Ⅱ 「対象地域」「同和地区」「被差別部落」は存在しません

 法的に存在しません。実態としてもありません。なくすために人々も行政も努力しました。

「地区住民」「地区出身者」「部落民」などはいません。

 同じ日本人です。この問題の根幹に関わる問題です。同じ日本人を区別することはあってはなりません。

 特別対策の終了後、いっそう市民の交流がすすみました。その詳しいデータは 大阪府府民文化部人権局『旧同和対策事業対象地域の課題について』(H28.1.22)に示されています。

Ⅲ 学校教育で配慮するべき事項

1.「同和地区」「部落」などの言葉を使用しないようにしましょう。
  教科書にある場合は昔の話と教えましょう。

2.賤称語は教えません。

3.「地区」「当事者」「出身者」「社会的立場」などと分離する指導はしてはなりません。

4.歴史学習で賤民身分だけを扱うことはやめましょう。

5.「差別が今もある」「結婚で差別される」と悲惨さを強調する実践はやめましょう。

6.子どもの発言は事件とせず指導の課題ととらえましょう。成長過程の子どもの未熟な言動は、大人の言動と同じ扱いはしません。

7.この問題にかかわるフィールドワークはしません。

8.特定の運動団体からは、講師を呼びません。

Ⅳ 求められる指導

1.誰もが大事な、かけがえのない人間であることを理解させる。

2.生まれたところや住んでいるところは人間の値打ちとは関係ないことを理解させる。

3.友だちとの交流、「みんないっしょやなあ」と共感・連帯を体験させる。

4.情報について自分で調べて本当のことを知る力、個人情報を守る力を身につけさせる。

詳しくは「人権教育辞典」を検索してください。
判例や審議会答申、政府文書も紹介しています。

大阪教育文化センター  「部落問題解決と教育」研究会

大阪市天王寺区東高津町7-11 大阪府教育会館403号室 TEL  06-6768-5773

 http://jinken.main.jp/

2017.5.